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秋にオススメ!シェナンドー国立公園

秋にオススメ!シェナンドー国立公園

シェナンドー国立公園は1926年に認可された、 ウエストバージニア州南部とバージニア州の境に位置する、 ワシントンDCから一番近い国立公園です。

DCから公園の北の入り口の町、 Front Royalまでは車で約1時間半ほど。 公園を南北に貫くのが全長170kmのスカインラインドライブという道路です。 ドライブしながら車窓から眼下に見える、 蛇行するシェナンドーリバーや美しい自然を堪能できます。 特に樹々が色付く秋は絶景です。

ワシントンDCの紅葉最盛期が11月10日〜20日前後なのですが、 山地であるシェナンドーは通常それより2~3週間早めに見頃となります。 ただ2018年は猛暑が続いており、 例年よりは若干遅いかもしれません。

そしてこの国立公園へワシントンDCから向かうのであれば、ルーレイ洞窟へも一緒に訪れてはいかがでしょうか。1878年に地元の住民によって偶然発見された巨大な洞窟なのですが、何万本もの鍾乳石は本当に美しく圧巻です。

またルーレイ洞窟とシェナンドーリバー沿い近郊にいくつかワイナリーがあり、お得な価格でワインの試飲を楽しめるのもシェナンドー国立公園方面を観光する楽しみの一つです。ワイナリーへ行くときにシェナンドーリバーにかかる、人1人がやっと通れる程度の狭くて長い吊り橋もはスリル満点です。

シェナンドーの歴史

シェナンドーという土地は、アメリカン・インディアンの人々にとって暗く、悲しい歴史のある場所です。

「シェナンドー(シェナンドーア)」(Shenandoah)は19世紀の初めにアメリカで歌われるようになったと言われる民謡です。タイトルの「シェナンドー」の語源は、原住民のインディアン、イロコイ族の酋長、「Sherando」の名とするものや、大草原を意味する言葉、「Skahentowane」に由来するものなど諸説がありますが、元来はインディアンの間で語られていたシェナンドー河創造の伝説にある「星々の美しい娘」という意味を持つ言葉だといわれています。

ウィキペディア「シェナンドー_(民謡)」

「シェナンドー」で歌われる「シェナンドー川」(Shenandoah River)は、アメリカのバージニア州とウェストバージニア州を流れる全長241キロの川で、ポトマック川の支流であり、バージニア州でサウスフォーク川とノースフォーク川とが合流してシェナンドー川となり、バージニア州とメリーランド州との州境近くでポトマック川に繋がっています。また歌詞に出てくる「ミズーリ川」(Missouri River)はアメリカの中部を流れる川で、ミシシッピ川の最も大きな支流です。

1830年、アメリカ東南部一帯に住むインディアン諸国家に対し、ミシシッピ川の西側に移住させる法律が制定されました。民族間の問題もあったのでしょうが、1828年にアパラチア山脈南部で
金脈が発見されたことが大きなキッカケになったと言われています。

このあたりに住んでいたチェロキー族は、白人によって強制的、暴力的に1938年10月から翌1939年3月にかけて、オクラホマまで1300キロを移動させられました。また冬の気候の元、劣悪な条件の中での移動でした。移住者総数1万数千人のうち、4分の1がその強制移住で亡くなったと言われています。その行程は「涙の道」と呼ばれています。

インディアンの人々の気持ちを考えつつシェナンドーの歌を聞いてみますと、住みなれた美しい土地から強制的に立ち退かされ、遠く離れていく時の悲しい気持ち、無念の思いがこの歌を作ったのではないかと考えさせられます。

歌詞にある、「Oh Shenandoah, I long to hear you…」の意味も、当時のインディアンの事を思うとすんなり理解できます。聞きたくても聞くことができない無念の思いです。

そして「Away, we’re bound to go…/cross the wide Missouri…」という部分も、川を船で行くのではなく、陸路で広いミズーリ州を横切って行くという気の遠くなるような気持ちの表れです。また、行けば行くほど、シェナンドーから遠く離れていくという悲しい気持ちを歌っています。

「O Shenandoah, I love your daughter」のdaughterは、シェナンドー川の自然、及び自然の恵みと考えて良いのでは無いでしょうか。

こうやって考えていきますと、この歌は「涙の道」の歌であり、題名は絶対に「シェナンドー」でなければいけません。

シェナンドー国立公園へは現地ツアーで

昔、ブラザースフォーというアメリカのミュージックグループがこの土地についての唄を歌っていて、とても印象深い旋律なのですが、アリス時代の谷村新司も違う旋律で歌っており、妙に哀愁のある悲しげな歌だという印象を持たれると思います。

シェナンドー、またシェナンドー国立公園は米国史の負の部分が垣間見える土地ですが、そうした物事を包みこむ自然の雄大さは息を飲むほどに素晴らしいです。

見聞を広めるためにも、イデアトラベルのガイドと共に有意義な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

イデアトラベルでは、シェナンドー国立公園やルーレイ鍾乳洞、そして近郊のワイナリーを巡る現地ツアーを主催しています。ぜひ詳細を確認してみて下さい。

バージニア州ワイナリー風景

バージニア・ワイナリー、シェナンドー国立公園とルーレイ鍾乳洞観光

ルーレイ鍾乳洞、バージニア・ワイナリー、シェナンドー国立公園を日帰りで巡るワシントンDC発着現地ツアーです。ルーレイ鍾乳洞の大きさは10階建てのビルにも相当する程で、鍾乳洞内ではクリスタル・クリア・プールズと呼ばれる透明度の高い水の溜まりや自然のオルガンなどが観光客を楽しませてくれます。途中で立ち寄るワイナリーでは美しい景色と、そして美味しいワインで一息付いて頂き、その後シェナンドー国立公園で素晴らしい景色を眺めることができる現地ツアーです。